お問い合わせフォームを悪用した営業を阻止する方法

お問い合わせフォームを悪用した営業を阻止する方法
お問い合わせフォームに、自社の宣伝を書き込む営業手法が流行っています。本来、お問い合わせフォームはそのホームページの内容についてユーザーからのお問い合わせを受け付けるために、ホームページ運営者が設置したものです。その本義を無視して、お問い合わせフォームを自分の営業活動に悪用するのは迷惑行為です。

あるWebサイトで次のような記事を見つけました。

そもそも、問い合わせフォームから営業メールを送ってもいいのでしょうか。

結論から言うと、問い合わせフォームはさまざまな問い合わせの窓口なので送ること自体は問題ありません。

株式会社ラクス
問い合わせフォームから営業していいの?

「問い合わせフォームはさまざまな問い合わせの窓口」とは、身勝手な理屈です。
お問い合わせフォームは、通常、ホームページの内容に関するお問い合わせを受け付けるためであって、けして「さまざまな問い合わせの窓口」ではありません。

ホームページで事業を展開している場合、お問い合わせページは見込み客との接点であるため、お問い合わせページでコンバーションを測定することがよくあります。そこにお問い合わせとは名ばかりの営業をかけられたら、ただ不快なばかりでなく、測定値にノイズが入り、迷惑を被ります。
営業された方は嫌悪感を抱き、営業した側もけして望む結果を得られないでしょう。

コメントスパムが支払った代償

以前、コメントスパムという迷惑行為が流行ったことがありました。
コメントスパムとは、ブログのコメント欄に、ブログの内容とは全く関係なく、自社の製品やサービスへのリンクを書き込むことです。これは単なる宣伝目的ではなく、SEO の評価ポイントである被リンクを稼ぐのが目的でした。やがて、コメントスパムを自動的に行うロボットと呼ばれるプログラムが巡回するようになり、世界中のあらゆるブログにコメントスパムが書き込まれるようになりました。これに怒ったブログ開発者とユーザーは、コメントスパムを阻止する方法を開発して対抗しました。
その一つが、コメントを書く際に画像認証をさせ、ロボットを排除するというやり方です。さらにロボットでなく、自らコメントスパムを書き込むスパマーに対して、そのIPアドレスをブラックリストに登録し、ブログ間で共有することも行われました。とくに WordPress(ホームページ構築プログラム)でよく使われる Akismet Anti-Spam は強力で、スパマーは世界中の WordPress サイトから拒絶され、コメントスパムは減少しました。

お問い合わせスパム

お問い合わせフォームを悪用した営業を、筆者は「お問い合わせスパム」と呼んでいます。
これまでのところ、ロボットを使ったお問い合わせスパムの事例はないようです。その点では、コメントスパムほど悪質ではないといえますが、迷惑だという点は同じです。
「いや、営業という仕事をしているんだから、迷惑行為じゃない」
という人がいるかもしれません。その人は自分のホームページのお問い合わせフォームを悪用された際、そういって許せばいいわけで、被害を被っている人に
「そのくらい我慢しろ」
などと言えないのです。当然、お問い合わせスパム対策をする人に文句をつける筋合いはありません。

お問い合わせフォームからのお問い合わせはメールの形で受け取ります。ですから、お問い合わせスパムは、見た目迷惑メールとほとんど変わりません。しかしこの場合、ふつうの迷惑メールのような対策、-- たとえば、受信拒否をしたり、迷惑メールボックスへの振り分けといった対策は取れません。
発信するのは自社のメールサーバーだから、受信拒否や迷惑メール扱いをしたら、まっとうなお問い合わせを受信できなくなります。
では、どうしたらよいのでしょうか?

お問い合わせスパム対策

お問い合わせスパム対策には段階を踏むことが必要です。
しかし、第1段階に至る前に、まず前提を押さえておく必要があります。

ステップ0
ホームページ上でメールアドレスをむき出しにしない

お問い合わせフォームはお問い合わせスパムを受けてしまうとしても、ホームページ上でメールアドレスを公開するよりは数段安全です。
お問い合わせのためにむき出しになっていたり、mailto に設定されていたりするメールアドレスには、毎日山ほどのスパムメールを送りつけられているに違いなく、お問い合わせをしてもちゃんと対応してくれるのか、ユーザーを不安にさせます。
お問い合わせフォームぐらいちゃんと準備しておくべきです。

ステップ1
お問い合わせページに、no-index を設定する

no-index は 検索エンジンに対する指示で「このページを検索エンジンに登録しないでください」という意味です。こうすると、サイト名 + お問い合わせ で検索した場合でも、検索結果として出てきません。
それでは、SEO に不利ではないかと考える人がいるかもしれませんが、それは誤解です。お問い合わせページはホームページの主要なコンテンツではないので、もともと Page Rank は低いのです。Page Rank の低いページまで、検索エンジンに登録したり、リンクしたりするのは、サイト全体の評価を下げることになります。お問い合わせには no-index を設定するのが一般的な SEO 対策です。

ステップ2
営業目的でのお問い合わせフォームの利用を禁じる

冒頭で紹介したように、お問い合わせフォームを悪用した営業を正当化するいい加減な言説がはびこっています。そしてよく考えず、営業する側に都合のいい解釈に乗っかって、お問い合わせフォームから営業を掛けてしまう営業担当者が多いのです。
そうした人に向けて、「お問い合わせフォーム」からの営業は迷惑であることをはっきりと伝えましょう。

ステップ3
お問い合わせフォームの前に1クッション置き、お問い合わせ目的かそれ以外か振り分ける

ステップ2まで施策してもなお、お問い合わせスパムに悩まさせる場合は、弊社で行っているように、お問い合わせフォームの前に1クッション置きましょう。まず、お問い合わせ目的かそれ以外か振り分けを尋ね、お問い合わせ目的だけに利用してもらうようにしましょう。

ステップ3でもダメだった場合、さらにきつい施策があります。しかし現状はまだそこまでする段階ではないでしょう。

まとめ

お問い合わせフォームを利用して営業するのは、本来のお問い合わせフォームの趣旨を無視したスパムです。迷惑に感じたら、泣き寝入りせずに、迷惑であると明確に表明したうえで、対策を取りましょう。


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